森が育む住い ≪Vol II≫
吉岡から高速を使って小一時間、雨に煙る鏑の森に着く。県内でも有数な製材所(小井土製材)のオヤジさんと林業家(山主さん)の案内で、暫し、森林探訪。フィトンチットとマイナスイオンのシャワーを浴びての森林浴。昨夜の酒がスーッと抜けてくるようだ。
小糠、篠突く、あるいは時、慈、驟、五月・・・鏑の森を(wark in the rain)
しながら(ふと)思い浮かんだ言葉。そう、これってみな雨つながりの・・・。ひとつの言葉をとってみても(あらためて)日本語の表現の多様さに感心する。これって多分、雨の恵みとか、四季の移ろいとか・・・この国の変化にとんだ美しい風土から生まれてきたのだろう。
・・・だからと言って、愛国心を法律で強制するのは「なんだかなぁ~」なんだけど・・・
森を育む人がいる。森を守る人がいる。そんなあたりまえのこと、あまり意識せずに家をつくってきた。構造材として使われる杉を育てるのに70年。最近出荷した原木は、オヤジさんのそのまたオヤジさんが植えたもの、そう80才になる森人(守人?)に目の前で話されると(知識としてはあるのだが)そのスパンの長さに、なんとなく身の引き締まる思いがする。偉そうに、たかだか「10年保障」ってナンナン(上州弁)、そうも言いたくなる。
小井土製材は、廃材を出さない点でも徹底した管理をしていて、端材のほとんどを再資源化している。ちなみにBauで使っている南牧村産の床下調湿炭も、ここの檜の表皮をチップ化して炭化させたもの。また小井土製材では、杉の四面に背割りを施してからKD(人工乾燥)にかける(ノンツイスト工法)をとっている。一般に背割りを入れると強度低下を、KDでは表層部分しか乾燥できないといわれているが、そのあたりを、かなり↑クリアしているらしい。
・・・まぁ、森沢山(?)のセミナー。出席して・・・まぁ、良かったなと思う。とにかく木の家ってステキなのですヨ。ただ・・・それでも、あらためて思うのは、地場産の木材を奨励したいのか、それとも林業振興なのか・・・杉100本プレゼントとか、利子補給とか・・・森を育む人の労苦を思うと・・・行政のあり方に「ちょっと、違うんじゃないのかなぁ~」って思えてくる。もっと根本的なところを???見直しておかないと・・・。
建築家下山真司氏の評論に「住居は手近に得られる(安い)良材でつくるもの・・・住居は林業振興のためにつくるのではない・・・」とある。「手近で安い」とは、地域産、国内産にとらわれずに・・・と言う考え方だ。これもまた、ある意味ナットク。


