丘の上のKevipa

Kevipaとは、奥様がつけた画家上杉一道氏の愛称。翻訳すると、ケビン(10才になるお二人の愛犬/ラブラドール)のパパということ(だと思うのだが??)。
そのKevipaから個展のご案内が届く。さっそく、桜チラホラ観音山下にある広瀬画廊を訪れる。話が前後するが、画家のアトリエと自邸をつくらせていただいての縁で、かれこれ10年になる。その頃はモダンアートのメンバーで、バリバリの(?)抽象画を描いていた……といっても彼の作品には、(ボク的にではあるが)清冽なリリシズムがあるように思えた。お二人がそろって、サム・フランシスのファンであることを伺ったのもその頃のこと。サムはボクの好きな画家の一人でもあり、作品をオーバーラップさせて(ナントナク)頷いていた記憶がある。その後、彼は旅に出て北の大地を精緻な筆で描くようになる。旅には奥様とケビンがいつも一緒で、車にはカヌーが積み込まれていた。そう言えば彼の描く自然には、必ずと言っていいほど川が、そして河が描かれている。そして、今回の個展のタイトルは「丘に登って」。画家のスタイルは、また大きく変わっていた。でもその変わりように不思議に違和感はなく、当然の帰趨のようにも思えた。評論家ではないのでウマク言えないが、画家上杉一道は進化しつつあり、そしてまったく変わってないのだと思う。
彼の作品のモチーフは「風」であると、勝手に受け止めている。風は見えないが感じられる。音も匂いもあり、記憶も伴う。また彼自身が風のようでもあり、丘の上で風に吹かれる自分自身を見ているような(吹き抜けているような?)ところがある。画家として純粋培養されたような感さえある清廉な人物像。いつも丘の上から、下界のことなど何処吹く「風」と心を遊ばせているKevipa。ボクの愛する画家の一人である。

群馬に家を建てるなら、ばうはうす ばうはうす : 2006年4月某日


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