室内に使う素材のこと ──ルナファーザー、珪藻土、漆喰……──
ばうはうすとして仕事を始めた頃(1988年)は、消費財のスクラップ&ビルドの時代でした。 住宅も「創る」というより商品として「買う」感覚でした。
当時、室内の仕上げの多くは1mm以下の単板を表面に貼った積層の「フローリング」。 木目を印刷したシートを貼り付けたドアや枠材。いわゆるフェイク(ニセ物)ですね。 新築時には、目も開けていられないほどの刺激臭のあるVクロス(ビニルクロス)の仕上げ……。 それらが、流通・コストや工期・施工性などの「作り手」側の都合だけで選ばれていたのです。 そう。「新建材」バリバリの時代でした。
素材を語るはじめのページに『感性の問題で……』と書きましたが、 無垢の床板の感触を素足で感じてもらいたい──それが「ばうはうす」設立のモチベーションと言っても過言ではありません。 室内の仕上げとしてお勧めしてきたのは、ドライウォールと漆喰でした (予算条件もあり、100%とはいかなかったのですが)。
ばうはうすスタンダード
現在のばうはうすでの標準的な仕上げです(壁・天井)
実際の施工の様子もご覧いただけます。ルナファーザー+デュブロン
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- ルナファーザー
環境先進国ドイツで開発された、人と環境に優しい壁紙です。 100%再生紙に端材や間伐材を利用したウッドチップを漉き込まれています。 最終仕上げとして用いることもありますが、一般的には塗装の下地として使われており、10回以上も再塗装できる耐久性をもっています。 つまり、10年に1回塗り替えるとすると、100年も使える壁紙というわけです。![]()
- デュブロン(リボス社)
有害物質を徹底的に排除して100%天然素材で作られた、安全な室内用水溶性塗料です。 自然塗料として業界では知られているドイツ・リボス社の製品で、日本人的感覚では、漆喰調と呼んでも恥ずかしくない仕上がりです。 呼吸する素材であり、静電気も防ぎ、快適で安全な室内環境を得られます。
- 《成分》
チョーク・チタン白・サフラワーオイル・タルカム・蜜蜂ソープ・メチルセルロース・シトロンオイル・カオリン・プロテイン・シルバークロライド・水分
無垢板貼り・漆喰・炭漆喰・珪藻土等も、デザインや予算により図面指定しております。
ただし、流行の珪藻土については、「珪藻土」の持つ特性と、 多く流通している「珪藻土建材」との格差を見極めなくてはなりません。 珪藻土はボロボロと脆く、固化材に混ぜなければ左官材としては使えません。 このため、珪藻土を漆喰やセメント・石膏などと混ぜて、壁や天井に塗りつけ、乾燥すると固化して安定するわけです。 漆喰もセメントも石膏も、それ自体が吸放湿・透湿性があるため、その珪藻土の機能を阻害せず、固化安定できる割合で混合して使えばいいわけです。
しかし、「珪藻土建材」と呼ばれるものは、固化材として合成樹脂を使ったりすることがあります。 合成樹脂は、よほどその性能を目指して作られない限り、透湿性が全然ありません。 透湿性が無い合成樹脂に混ぜられた珪藻土は、珪藻土が独自に持つ吸放湿性を発揮することはありません。 また、珪藻土の吸放湿性が機能しても、そこに水分が行き来するため、カビが発生することがあり、合成樹脂に防カビ剤などを配合することもあります。 セメントや漆喰などの石灰で固める場合は、石灰が持つアルカリ性でカビが発生しにくいので、わざわざ防カビ剤を配合する必要がありません。 珪藻土と合成樹脂、その他の添加物の配合比率や安全性を、よく調べる必要がありそうです。
残念ながら、珪藻土の含有率も含め、珪藻土建材の配合比率は企業秘密のようですが、、、。
施工中は、こんな感じです!!
下地処理壁紙 ルナファーザーを貼る
「塗装の下地」しかも、クロス屋さんが「貼る」となると、日本人には何とも馴染みのない素材ルナファーザー。 見た目と触感はというと、ウッドチップを入れて漉いた和紙、という感じです。 「日本の紙です、和紙なんですよ」と紹介されたら納得してしまいそうな? そんな馴染み感を持てる素材ではないでしょうか? ビニールクロスのようなテンションが無く、張りのある素材なので職人さんの技術力がモノをいいます。 「角」仕上がりなどは、さすが。って感じです。
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自然塗料デュブロンを塗る
塗り始めると……果物の
オレンジの爽やかな香りが部屋いっぱいに広がるデュブロン。
酸素を透過し水洗いもできる100%ナチュラルな植物ベース塗料です。
希釈せずにローラーで塗っていくため、周囲への飛び散りや滴下がありません。
しかも、何回も重ねて塗れるためメンテナンスが非常に簡単です。お子様が大きくなり、子供部屋の落書きを消したい──なんて時も、パパが気軽にコロコロと塗り直して頂けます。
……と、書いてみましたが、ご覧の通り塗料の粘度が高いため慣れるまでは、ちょっと難しい? って言うのがホントのところのようです(親方談)。
でも、ご自分の家、それもこれも楽しんでどうぞ。
微妙なムラも自分で塗ったならばそれは「模様」です。
よっぽど困ったらばうはうすに連絡ください。
先ずはマスキングを貼っていきます。 本当に……仕事きっちり、な根気強さです。 階段の滑り止めの溝には、コテを当てながら隙間をきっちり無くしていきます。 どうやら職人さんにも気質があるようで(あたりまえですが)難易度の高いマスキング作業には、とても堅実的で実直そうな職人さんが当たっています。 こんなところもナチュラル思考のばうはうすっぽい気がします(笑)。
写真左は親方のローラー。 外国製の9インチ(約23cm)幅だそうで、日本製ではこのサイズはないとのこと。 塗料デュブロンの粘度が高いため、塗った時にローラーとローラーの間のキワが出やすく、 この幅広なローラーがモノをいうそうです(ご自身でメンテナンス時の参考にしてくださいね)。 ローラーでは塗れない角や鴨居(まぐさ)のキワは刷毛でコマゴマと塗っていきます。こうして二度、重ね塗りをして仕上げます。 これまた気が遠くなる話ですが、親方はコロコロしている時がいちばん幸せで? いつまで経ってもコロコロしていられるのだそうです。 こんなところもナチュラルでステキです。








