08:薪をくべる。

わーくすで この家「火房のある家」を見る
08:薪をくべる。
07:ホワイトクリスマス
06:夜の茶会。
05:インナーブリッジ。
04:風は榛名より。
03:図書室。
02:懐かしき丘の上。
01:借景、そして我が庭。

ふたりの心を寄り添わせるもの。 それは、ゆらゆらと立ち上がる炎。 もっと若かったころ ふたりはよく イタリア製の小さなポンコツ車に テントを積んで 行き当たりばったりの旅に出かけた。 太陽が西に沈む前に 山の窪地や 河原の片隅にテントを張って 一夜を過ごす支度をする。 その旅には必ず 漆黒の闇に立ち上がる炎があった。 無言でくべる一本の薪。 無言で見つめる炎。 心を寄り添わせるもの。 結婚をしたふたりが 家を建てることを決めたとき 異口同音に 「ストーブ!」と言って、笑った。 ふたりの心の中で、ずっと、 あの炎が燃えていたのだ。 そのストーブは イタリア製のピアゼッタ。 高感度なインテリアデザインの求心力として 珪藻土仕上げの壁を背に立っている。 ゆらゆらと燃えるストーブの火。 その炎の前に座れば ふたりはいつでもあの頃に帰ることができる。 ストーブの火。 それはもちろん ふたりの、 家族の求心力でもある。
text by Mr. Koun
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643-6 Nakaizumi-machi Takasaki, Gunma
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